評価対象症例992例(21錠製剤:長期投与試験933例、28錠製剤試験59例)において、妊娠例は1例に認められ避妊効果は99.9%であった。また、延べ服用周期14,088周期におけるPearl index*は0.085を示した。
安全性
試験①(n=933): 主な副作用は嘔気117例(12.29%)、乳房痛83例(8.72%)、頭痛57例(5.99%)等であった。投与中止に至った副作用は76例104件で認められ、主な投与中止例は嘔気19例、不正出血15例、倦怠感8例等であった。
試験②(n=29): 29例中2例に発現し、嘔気1例、嘔気・頭痛・咳1例であった。後者は頭痛・咳のため投与を中止した。
試験③(n=30): 30例中4例に5件発現し、乳房痛2例、頭痛1例、体重増加+便秘1例であった。体重増加+便秘の1例は投与を中止した。
目 的 :マーベロン®21の長期投与による避妊効果ならびに安全性、及びマーベロン®28の避妊効果・安全性ならびに実用性を検討する目的で臨床試験を行った。
対 象 :正常な月経周期を有する20歳以上40歳未満の妊娠可能な女性。評価対象症例数は試験①:933例、試験②:29例、試験③:30例、合計992例。
投与方法:試験①: 第1周期目は月経の第1日目より本剤1錠を就寝前に21日間連続経口投与、第2周期目からは消退出血の有無に拘わらず7日間の休薬期間の後、8日目より同様に21日間連続経口投与とし、24周期を目標に可能な限り長期間実施した。
試験②及び③: 第1周期目は月経の第1日より白色錠を1日1錠21日間、続けて緑色錠を1日1錠7日間、合計28日間連続服用させた。2周期目からは消退出血の有無に拘らず、第1周期目に引き続き白色錠より服用を開始し、28日間連続服用させた。原則として就寝前の服用とし、投与期間は6周期を目標とした。
評価項目・判定基準:服用日誌、問診ならびに各検査の結果をもとに、避妊効果、安全度、有用度について主治医が判定した。
解析計画:世話人・幹事会において除外規定抵触例等の問題症例、ならびに集計基準等のデータの取扱いについて検討を行い、集計対象例を決定した。避妊効果ならびに周期調節性の集計に関しては、あらかじめ決めた取扱い基準に従って実施した。
承認時評価資料[水野正彦 他. 産科と婦人科 1990;57(12):2507-2532.]
承認時評価資料[高木繁夫 他. 基礎と臨床 1991;25(9):2807-2816.]
承認時評価資料[水野正彦 他. 産科と婦人科 1992;59(1):149-159.]
製剤提供はMSD社(会社分割によりウィメンズヘルス及びレガシーブランド関連の特定の製品の事業に関する権利義務をオルガノン株式会社に承継させた)が行った
[効能又は効果に関連する注意]
1. 本剤は、他の経口避妊剤の投与が適当でないと考えられる場合に投与を考慮すること。レボノルゲストレル等の経口避妊剤と比較して、静脈血栓症の相対危険率を増加させることを示唆する報告がある。
2. 経口避妊剤使用開始1年間の飲み忘れを含めた一般的使用における失敗率は9%との報告がある。
重要な基本的注意
7. 本剤の投与にあたっては、服用者の病歴調査及び検診が必要である。この検診には、血圧測定、乳房・腹部の検査及び臨床検査が含まれる。また、投与中は6ヵ月毎の検診を行うこと。
8. 本剤投与開始前及び投与中は、1年に1回以上、子宮・卵巣を中心とした骨盤内臓器の検査を行うこと。1年に1回、子宮頸部の細胞診の実施を考慮すること。