製品基本Q&A

プロペシア®(フィナステリド)

製品情報

効能・効果は?

男性における男性型脱毛症の進行遅延です。
<効能・効果に関連する使用上の注意>
1. 男性における男性型脱毛症のみの適応です。他の脱毛症に対する適応はありません。
2. 20歳未満での安全性及び有効性は確立されていません。
3. 女性に対する適応はありません。〔海外で実施した閉経後女性の男性型脱毛症を対象とした12ヵ月間のプラセボ対照二重盲検比較試験(n=137)において、フィナステリドの有効性は認められませんでした。]
<引用>
添付文書

作用機序は?

フィナステリドは、男性ホルモン(テストステロン)をより強力な男性ホルモンであるジヒドロテストステロン(DHT)へ変換する酵素である5α-還元酵素Ⅱ型の阻害剤です。
遺伝的な男性型脱毛症をDHTは誘発することから、この5α-還元酵素Ⅱ型を阻害することにより、本疾患患者において発毛効果をもたらします。
<引用>
インタビューフォーム

使用方法

用法・用量は?

男性成人には、通常、フィナステリドとして0.2mgを1日1回経口投与します。なお、必要に応じて適宜増量できますが、1日1mgを上限とします。
<用法・用量に関連する使用上の注意>
3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もありますが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要です。また、効果を持続させるためには継続的に服用してください。なお、増量による効果の増強は、確認されていません。
本剤を6ヵ月以上投与しても男性型脱毛症の進行遅延がみられない場合には投薬を中止してください。また、6ヵ月以上投与する場合であっても定期的に効果を確認し、継続投与の必要性について検討してください。
<引用>
添付文書

高齢者への投与は?

前立腺肥大症患者を対象にした臨床試験(フィナステリド5mg)では、高齢者と非高齢者において副作用発現率に明らかな差は認められていません。しかし、一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意してください。〔高齢者における有効性は確立していません。〕
<引用>
添付文書

妊婦、産婦、授乳婦等への投与は?

1. 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないでください。
2. 授乳中の婦人には投与しないでください。〔本剤がヒト乳汁中へ移行するかは不明です。〕
<引用>
添付文書

小児への投与は?

小児等に対する適応はありません。〔小児等に対する安全性及び有効性は確立していません。〕
<引用>
添付文書

過量投与の場合は?

米国添付文書には以下の記載があります。
臨床試験で、フィナステリド最高400mgまでの単回投与試験及び最高80mg/日までの3ヵ月間の反復投与試験において、副作用はみられなかった。しかし、新たな知見が得られるまで、フィナステリドの過量投与での特別な治療は推奨できない。
<引用>
インタビューフォーム

安全性

重要な基本的注意は?

〇本剤の使用に際しては、患者に次の事項を説明してください。
1. 本剤を妊婦に投与すると、本剤の薬理作用(DHT低下作用)により、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあります。
2. 本剤を分割・粉砕しないでください。
本剤が粉砕・破損した場合、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人は取扱わないでください。本剤はコーティングされているので、割れたり砕けたりしない限り、通常の取扱いにおいて有効成分に接触することはありません。

〇本剤との因果関係は明らかではありませんが、自殺念慮、自殺企図、自殺既遂が報告されています。患者の状態を十分に観察するとともに、自殺念慮又は自殺企図があらわれた場合には本剤の服用を中止し、速やかに医師等に連絡するよう患者に指導してください。

<引用>
添付文書

主な副作用は?

主な副作用として、リビドー減退、勃起機能不全などが報告されています。
<引用>
添付文書

その他

適用上の注意は?

1. 調剤及び服用時:本剤を分割・粉砕しないでください。
本剤が粉砕・破損した場合、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人は取扱わないでください。
2. 薬剤交付時:PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導してください。〔PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することが報告されています。〕
3. 本剤は、食事の有無にかかわらず投与できます。
<引用>
添付文書